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  • 執筆者の写真hypnoeriko

【日常】"MONONOAWARE"と「もののあはれ」と夫婦のはなし

更新日:2021年12月17日

先日、ラジオから知らない曲が流れてきました。知らない曲だと聞き流してることも多いですが、その時は耳にしっくり入って来て、あれ?って意識を音に向けるとあっという間にその音楽は、部屋中を占めてました。笑


これ、誰?ってダンナさんに聞いたら、スマホで調べてくれて、

「もののあはれ、だって。曲はLOVE LOVE。」と。

「もののあはれ・・・、あの古文に出て来る”もののあはれ”!?」

「うん。いや、アルファベットで。M,O,N,O,N,O,A,W,A,R,E 。」


へぇ・・・・ふうん。

MONONOAWAREのLOVE LOVEかぁ・・・と、あまたのアルファベットが アタマにちりばめられて。

他の曲を動画配信で視聴しましたが懐かしいサウンド感もありました。

素朴な言葉だけどストレートな表現の羅列で、しっかり引っ張られる強さと こっちもしっかりつかまって聞き入りたいと思わせる魅力があります。

PVも彼らの世界観を出していて、気負わずにのんびり視聴できましたよ。


これから注目してみようかな。。。










”MONONOAWARE” から「もののあはれ」 の言葉が出てきて、それで思い出したことがあります。


以前通っていたヒプノセラピー講師の先生達が講座初日にやっていることがあって、それはすぐに授業に入るのではなく今朝ここに来るまでにあった自分にとって良いことや新しい体験等をシェアする、名付けて ”Good & New” の時間がありました。

以前からの受講生は今日ここにくるまでの中で自分が話したいこともいいし 今朝起きてからのことを話しても良いのです。

始めは苦手でしたよ、日々時間に追われて生活していることを実感するし、語彙も少ないし・・・(^^;。

でも だんだんですが、講座が近づくと緊張感はもちろん、普段より観察力を研ぎ澄ませたり 内観する時間をつくるきっかけになるので、このGood&Newの時間は自分の内側に刺激を与えてくれる良い機会になっていました。


ある日の朝、先生からGood &Newの時にこんなお話がありました。先生自身のお話です。

ー 講義(教える側)を終えて帰宅する途中、主人に電話をしてこれから帰る旨を伝えたところ、本当は「夕食どうしようか?僕が準備しておこうか?」の言葉を期待していたが、「夕食、自分の分は用意できるから気にしないでいいよ」と言われカチンとくる。(疲れて帰るのに自分で用意するのか!?)と。その時「離婚」という言葉が浮かんできた・・・。道々浮かぶ離婚、離婚、離婚・・・。しばらくそのことを考えるが実際には離婚を思い留まる。そのワケは、たまたま古語の”あはれ”を引用して会話したことがきっかけ。それは犬や猫、季節や自然 等 ”あはれ”と感じる景色が今も日常にあること、そしてその”あはれ”の感覚、感性が共通していると感じたから・・・。 ー

と こんな内容(要約)。


かなり単純化して話してくれたのだと思いますが、多くの受講生が「え?離婚??」と驚きを隠せない様子で聞き入っていたのが印象的でした。でも先生の話すリズムや間合いの効果でクスっとするような場面もあり、全体的には微笑ましいエピソードだなと感じたことも覚えています。


昔から勉強では英語が好きだったけど、古文も大好きでした。

古語の言葉が現在使われている意味とは違う解釈や使い方だったりすることや、どういう背景で現代の意味になっているのかという変遷にも興味がありました。

「をかし」「あはれ」等はよく古文の教材で出てくる用語ですが、特に後者は意味合いが広いため一様ではありません。風情や趣き、愛情、もの悲しさ等 なんとも言葉にしがたい様子の表現がいくつも込められていたんだなと思わせるぐらい解釈は様々ありますが、どれも情感的、情緒的で主観的でもあり・・・。

わたしは「をかし」の理由や「あはれ」の情景を想像するのが(今思うと)楽しかったんだろうと思います。をかし、あはれ、の言葉が出るとその前後を読み解いて想像する・・・、古文の授業と制服と教室の窓は、いつもセットで記憶から出てきます。


その記憶と、先生の口から出た「あはれ」とが一緒になったのでした。

まさかここで、まさか今、心理療法の講座で耳にするとは思ってもなくて、ただ「あはれ」の響きによってなおさら その話を理解し易かったんだと思います。


夫婦はそもそも他人だとそれはよく言われているし、価値観がズレていく、合わないといったことはほんとによく起こります。

くどいようだけどなにせ他人!なので、わからなくて当然ってぐらいがちょうどよい(と、アタマではわかっている)。

実際に(わたくしゴトですが)あー もう腹立つ!の域を越して もはや怒りさえ感じるのは無駄とか、自分の心にもうこれ以上波風立たせたくないと相手を無視するぐらいに こちらの気持ちがこじれることもある。

夫婦喧嘩において急な悟りは難しいわけです。笑


それでも、例えば「もののあはれ」に寄せる想いのように

どこか共通の価値観や美意識や、

なにか共有している感性や、

人にわざわざ話すようなことじゃないレベルの2人だけがわかっているような微妙なところ、暗黙の了解部分、そこが重なった瞬間、まあいっかとか、しゃーないなぁと 理解の領域を見つけやすくなるのかな・・・と。

もちろんそれは「もののあはれ」じゃなくていいんです。

ちょっとこだわるポイントとか、笑いのツボのようなところ、ささやかだけど ”我らのなにか”。


実際にあれから何度かそういうことが起きていて、そのたびに先生の話を思い出します。

あの時、先生はそんなことをお話ししたかったのかな、とか。

もしかしたら別の主旨があったのかもしれませんが、わたしにとっては先述した解釈がしっくり来ています。

そうとも言える、、、ぐらいでも、自分に合っていればよしとしよう。

それにしても授業以外の話をよく憶えている性分は変わってないな・・・(苦笑)。


最近聞いた曲、そこからグループに繋がって夫婦のおはなしまで。

でもこれ、ほんとにMONONOAWAREの音楽を聴いてシンプルに巡ったまんまに書いてみました♬















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