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  • 執筆者の写真hypnoeriko

【セラピー】今を生きる ということ

更新日:2021年5月28日

『カルペ ディエム』が、

”今を生きる”という意味だと知った

当時、正直言うと、

その意味までは十分に理解できません

でした。

”今を生きる”の意味を理解できるよう

になった入口は、今を生きていない

自分に退行した時だろうと思います。

その日、私はヒプノセラピーの講座、

インナーチャイルド療法を受講してい

て、2人組になって実習をしました。

面談→セラピーという流れで進めて

いたわけですが、

クライアント役のわたしは高校生の

頃の話しをしながら、

どんどん当時の自分に退行し、更に

中学3年生の頃に退行していました。

話しながら退行するイメージを平たく

言うと、昔の話しをしていて、

だんだん自分がその場面にいるような

気持ちになってくる感覚です。

あぁ・・・あれねと、おわかりの方も

いるでしょう。

目はぼんやりとやや下向きで、

目の前の光景や人を見ているような

見てないような、そんな感じになって

いたと思います。

事前面談をしている時に既にわたしは

退行していて、

実家の茶の間にいたり、

2階の自分の部屋にいたり、

うろうろしているような感覚でした。

面談の途中からは目を閉じて、

そこから私はより深い催眠状態に入り

「今ここ」にいることを実感します。

話している時は視線だけが

茶の間や2階をうろうろしているよう

な感覚でしたが、

ようやく当時の自分の体の中に入った

ような感覚になりました。


それは高校1年生の時の私でした。

食べてないので気力が湧かず、

空腹感と、満たされていない感覚が伴い

そして大きな虚無感がありました。

何も感じない、エネルギーが湧かない、

感情が出てこない、

泣きたいという気力すらない。

これが当時の

「今を生きていない感覚」。

そこで母とのやりとり、

自分の気持ち、

本当はどうしたかったんだろうか?と

いうことを確認しました。

そうしていると

どんどん感情が溢れ出て

高ぶって、

しかもわんわん泣いていて、

押し込めていることすら気づいていな

かった感情や言葉が、

どひゃっと表に出た感じで。

思わぬきっかけで摂食障害の頃の自分

に入り、深い深いセッションとなりま

した。

私は自分が摂食障害だったことを確認

し、そして摂食障害が”静かな自殺”で

あることを、

あとで先生のお話から知りました。

解催眠後も退行した当時の様子が

あまりにも鮮やかで、暫くは放心状態

だったことを覚えています。

”今を生きる”ということは、

スペシャルな感覚ではなくて誰もが

ベースにあるからこそ、

なかなか普段はわかり難い、

あって当り前の元々あるエネルギーで

はないかと思います。

でも何かしらの要因原因で

普段の気持ち、

普段の状態を維持できなくなった時、

そのバランスを失った状態に入って

しまうことで、

気づいたり思い出すのかなと。


そこで思い出すのは

日常よくある喜怒哀楽の感情で、

実は自身の中に、

ささやかな感情の波やトゲや光が

どれだけたっぷりあったのかに気づく

のです。タポタポしながら、

そこでせき止められていたことを知る

のです。

そういえばセッションの終わりに、

イメージの中で母からおにぎりを握っ

てもらい、私はそれを食べました。

梅干し入りの、

海苔でまっくろに覆われた、

まさに母親のまん丸おにぎりでした。

私は握りたてで塩をツーンと感じる、

そのあったかいおにぎりを頬ばりま

した。

当時の私は食べ物を美味しいと思って

はいけないとコントロールしていたん

だと思いますが、

そのおにぎりは本当に美味しくて、

あぁ美味しいって思っていいんだ・・・

と、心が緩んでいきました。

今を生きていると感じたのは、

ごくささやかな、日常の場面でした。



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