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  • 執筆者の写真hypnoeriko

【セラピー】摂食障害

更新日:2021年10月20日

摂食障害になっていた頃、【摂食障害】なんていう病名があることすら知りませんでした。


あれは摂食障害だったのだと知るようになったのは、成人して間もない頃だったと思います。つまり、医学的に存在する病気なんだということをそこで初めて知ったのでした。


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中学2年の終わりに転校し、新しい環境で始まった受験学年。

緊張もあり、期待もあり、多分、周りからのプレッシャーを感じていたのかもしれない。

今思うと、どんなわけで、どんな期待を寄せられていたというのか?

それは全く根拠のないもので、勝手に感じていたようにも思います。


新しい中学では5ヵ月程度の部活動でしたがそれも引退となり、教室の空気は受験モードへと進んでいきました。

春に感じた緊張とちょっとした孤独が、また波のように寄せてくる感じもあったのでしょう。

ある日、部活を辞めたこともあってややぽっちゃり体型になった私は、同級の男子2人に

「小太り」とからかわれ、そこでダイエットする!と決めます。


そして、それが摂食障害、拒食症への一歩となっていきました。


このダイエットをきっかけにどんどん体重の数字と摂取カロリーにこだわっていきました。


母の料理にあれこれ注文をつけたり、これまでお弁当持参だった学校には菓子パン1つだけ持っていくようになり。

それでもまだまだ私の中では、軽いノリで始めたダイエットだったのですが・・・。


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わたしの摂食障害への一歩となる行動のきっかけや背景は、思考レベルで思い出すとまさに上に書いた通り、、、です。


客観的に書きだして、読んでみて、どう考えても、

摂食障害への入口はそれほどスペシャルな経緯ではない・・・わけです。(^^;


だとしたら、どうしてあんなに苦しい時期を過ごすことになったのか?

大人になってわかったようになっている部分と、まだ釈然としない当時の自分の行動もあるにはある。 


それでも、こうして今を生きています。


冒頭に書いたように、自分に起こっている現象が病名として存在するものなんだと知ったことがタイムリーではなかったことは、

今思うと、正直に言うと、私にとってはよかったかもしれません。


高校時代以降も続いた拒食傾向の強い摂食障害の詳細な知識や情報を、もし当時の通信環境が今ぐらいになっていて、スマホを持っていて、いつでも自分に起きている現象を調べることができていたら、15-16才の自分、神経も心もそして空腹状態の連続によって体力も思考力もない自分は、はたしてどんな風になっていたんだろうか?と考えてしまいます。


おそらくですが、

文字情報の暗示に乗り、

日々その恐怖と、脅迫的な感覚に苛まれていたかもしれない。

(そういう状況になっても心身への影響があると、じゃあもう食べちゃえ!となれないのが摂食障害の怖いところでもあります)


しかし実際には時代や地理的背景もあって、摂食障害のことを詳しく知ることも調べることなく、専門家の人達の力を借りることもなく、その時期を過ぎました。

(相当体重は減りましたが・・・)

なので、私自身は摂食障害のことで受診したり治療を受けた経緯はありません。

家族さえも、私が摂食障害だという認識を持つことはありませんでした。


でも、だから自分は凄いなんて全く!思っていませんよ。

というのも、いまだに、また戻ってしまうのではないか?と、”あの頃の感覚”がふとよぎることはあるからです。ほんとに、ふと、ひょんなきっかけで。



摂食障害が始まるきっかけの多くは先ほど書いたように、特別な状況ではないそうです。

ただ、摂食障害の厄介なところは、その行動をやめられないところにある背景に、行動そのものだけではなく心理的、性格的な要素もあると言われています。


特に心理的なもの、その部分については私自身は(大人になってからですが)、ヒプノセラピーによって当時の自身の背景や、その当時にどう感じていたのかをあらためて知ることはできました。


退行して高校生の頃の自分の中でしっかり感じている一方で、

客観的に、そんな風に思っていたんだ・・・という感覚にも触れました。


誰にとっても効果があるとは言い切れませんが、少なくとも当時の自分に浸ることができて、リアルタイムでは向き合えなかった自分の気持ちや母との関係に風穴を開けてくれたことには間違いありません。



摂食障害には治療法も存在しています。

つまり摂食障害を専門にした医師やカウンセラーさんが存在しているということです。

おそらく治療のアプローチは、摂食状況(過食/拒食)の程度や本人の性格、背景等を総合的に診て選択されていくのではないかと思います。


先述した通り、また元に戻るのではないかとよぎるのは私自身が専門的な治療というものを受けていないので、治療のステップや改善のステップというものを感得しながら来ていないからではないかと、客観的には考えています。


もしかしたら、治療自体がステップを踏みながら進めていくという 学術的な根拠に基づいたものなので、時にはまどろっこしさを感じるかもしれません。

でも、それこそが、

自分で掴むことのできる自信や実感に繋がる大切な時間ではないかなとも思います。

これは、治ったという確信を持てない身だからこそ言いたいことでもあります。


摂食障害自体が本人の自覚のないまま程度が進んでいく状況もあるので、そこから心身が改善していくには時間もかかるかもしれません。

でも、どうかあきらめないでください。


あなたを応援してくれている人が、必ずいます。


あなたと話したい人が、必ずいます。


あなたと過ごしたい人が、必ずいます。


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