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  • 執筆者の写真hypnoeriko

【日常】本の紹介、「今日」。

更新日:2021年10月4日

絵本ではない 一冊の本をご紹介します。

タイトルは『今日』(原題 ;"Today”)という一編の詩を載せている本です。

詩なので、文字が敷き詰められていることはないし行間も空いていて、もしかしたらここに全てを載せても可能なぐらい です。

本のことはだいぶ前のこと、某テレビ局で放送されたドラマで知りました。

ドラマでは偏屈な数学科の准教授の主人公が、ふとしたきっかけで朗読クラブに入ります。当然いろんな人間模様やできごとが繰り広げられていくわけですが、毎回、朗読する場面と本が出てきて、『今日』はその中の一冊でした。

「今日、わたしはお皿を洗わなかった・・・」と始まる言葉に一瞬で引きこまれ、心の景色が変わっていく感覚と、じわぁんと緩む気持ちが新鮮でした。











今、手元にこの本はあります。原文はどこの国の詩人さんが書いたんだろう?と思いきや、ニュージーランドの育児支援施設の壁に貼られてあった詩なのだそうで。

ということは、読み人知らずの詩でしょうか。育児支援施設の壁に・・・というところで察しの良い方はお気づきかもしれません、もちろん既にこの詩をご存じの方もいらっしゃるでしょう。

『今日』という詩は、赤ちゃんの世話や育児でいっぱいいっぱいになりそうだったり、嬉しいはずなのに、かわいいはずの我が子なのに一緒にいるのがしんどいと思ったり、孤独感がふっとおりてきたり、心が折れそうになっているお母さん達に柔らかいエールを贈ってくれて、そして自分自身に力を感じさせてくれるメッセージです。

わたしは息子が生まれた頃の記憶を思い出し胸がじんわりあつくなりました。

「だいじょぶ だいじょぶ」

「それでいいんだよ♡」

「いいの いいの ♬」と、

背中をなでてもらえたような気がしたのだと思います。


ぜひ、『今日』を手にとって読まれることをお勧めします。

ネットで全文を読むことはできますし、内容はそれで十分わかります。

でもね、この本にはまた愛らしい絵が入っているんです。この絵と一緒に心のつぶやきのようなフレーズの連なりを読んでほしいです。

薄くて小さいけれど、その重みとともに心の片隅に記憶が刻まれていくような気がします。

そして、この本にはもう一遍、読み人知らずの詩が載っていました。

それは『虹の橋』という詩でした。英語圏では飼い犬を失くした飼い主さんに誰かから善意で送られてくる詩なんだそうです。

これは失くした側の気持ちではなく、愛する人を置いてきてしまった飼い犬の気持ちに寄り添って書かれています。

読んでいてあぁ そうかと、愛や希望を感じました。(今は犬バージョンしかなく、猫を飼う皆さんには申し訳ない・・・とは、訳者さんのあとがきに書かれた言葉です。)

ここに載せたい!とも思うのですが、我慢です(笑)。

くどいですが、ぜひ!本を手にとって読んでみてくださいね。




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